【HSP】他人を気にしすぎて疲れるあなたへ|“生きづらさ”を手放す4つのステップ

HSP専門コーチ・カウンセラーのemiです。
今回は、他者に気を遣いすぎてしまうHSPの方が、「生きづらさ」を手放し、自分らしく生きるための4ステップをご紹介します。

「どうして、こんなにも他人を気にしてしまうのか…」
そんな悩みを抱えたまま、HSPの方は社会生活の中で自分を抑え、他者を優先して生きることに慣れてしまっているかもしれません。


目次

HSPが「他者を優先してしまう」理由は、4つの特性が影響している

HSP(Highly Sensitive Person)とは、アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が提唱した「生まれつき感受性が高く刺激に敏感な人」のこと。
全人口の15〜20%が該当するとされ、以下の「DOES」という4つの特性を持っています。

  • D: 深く処理する(Depth of Processing)
  • O: 過剰に刺激を受けやすい(Overstimulation)
  • E: 感情反応・共感力が強い(Emotional Reactivity and Empathy)
  • S: 些細なことによく気づく(Sensing the Subtle)

このような特性により、HSPの方は他者の表情や空気に敏感に反応し、自分より他者を優先してしまいがちです。


なぜHSPは「自分より他人」を優先してしまうのか?

その背景には、自己肯定感の低さがあります。
他者からの評価や感謝によって自分の価値を感じる傾向が強く、「自分で自分を認める」ことが難しいのです。

私自身も、かつてはいつも他人の目や期待を優先し、自分の気持ちは後回しでした。
「自分が何か悪いことをしたのではないか」「嫌われたのではないか」と不安になり、落ち込む日々の繰り返し。
そんな私を変えるきっかけになったのが、“HSP”という言葉との出会いでした。

「私は、わたしで良かった」
その言葉が腑に落ちた瞬間から、自己受容のプロセスが始まりました。


3つの「承認欲求」に気づくことが第一歩

自己受容に欠かせないのが、承認欲求との向き合いです。
HSPの方が無意識に求めやすい承認は、大きく3つに分かれます。

  • 行動による承認: 他者のために動いた結果、感謝や評価されること
  • 所有による承認: 学歴や職業、肩書きなど「持っているもの」で認められること
  • 無条件の承認: 何も条件をつけず、あるがままの自分にOKを出すこと

HSPは特に①に偏りやすく、「誰かのためになること」が自己価値と直結しがちです。
しかしその承認は他者依存であり、満たされてもすぐに不安に戻るというサイクルを生みます。

ここで大切なのが、③の無条件の自己承認です。
誰かに認めてもらうためではなく、「今日もよくやった」「今のままで大丈夫」と自分に言葉をかけること。
それは甘やかしではなく、自分の存在そのものを肯定する“心の土台”をつくる行為です。

この土台が整うと、他人の反応に揺さぶられにくくなり、感情の波を穏やかに保てるようになります。
HSPの繊細さは、本来「感じすぎる弱さ」ではなく、「深く感じ取れる力」。
無条件の承認を通して、その感性を優しさや創造力として活かせるようになっていきます。


“生きづらさ”を手放す4ステップ

HSPの方が「他人を優先しすぎて疲れてしまう」状態から抜け出すには、
まず“自分を感じる力”を取り戻すことが大切です。
以下の4つのステップで、少しずつ「わたしの感覚」を取り戻していきましょう。

Step1:気づく ― 自分の違和感を言葉にしてみる

まずは、自分がどんなときにモヤッとするのかを観察します。
たとえば、上司や家族に頼まれごとをされたとき、心のどこかで「本当は嫌だな」と感じたのに、笑顔で「大丈夫ですよ」と答えてしまったことはありませんか?
その“違和感”を無視せず、「どんな感覚が反応したのか」を紙に書き出してみましょう。

例:

・「声のトーンが強くて胸がざわついた(聴覚)」
・「表情が曇っている人を見ると焦る(視覚)」
・「肩がギュッとこわばる(身体感覚)」

感情は、体のサインとして先に表れます。
「私、こう感じてたんだ」と気づくことが、最初の一歩です。


Step2:受け入れる ― 感じたままを否定しない

次に、その感情に「そう感じて当然だったね」と許可を出してあげましょう。
悲しい、悔しい、疲れた――どんな感情も悪者ではありません。

例:
・「断ったら嫌われるかも」と思って引き受けた。→ そんな不安を感じた自分も、よく頑張った。
・「あの場の空気を壊したくなかった」→ 優しさゆえの反応だった。

感情は消すのではなく、理解してあげるもの。
「感じてはいけない」ではなく、「感じていい」と認めるだけで、心の緊張がふっと緩みます。


Step3:労わる ― 自分に優しい言葉をかける

人には優しくできるのに、自分には厳しくしてしまう――これはHSPの典型的な傾向です。
だからこそ、意識的に「自分をねぎらう習慣」を持ちましょう。

例:
・夜寝る前に「今日もよく頑張ったね」と声に出して言う
・温かい飲み物を淹れて、5分間だけ静かに味わう
・両腕で自分を軽くハグして、「ありがとう」と伝える

誰かに褒められなくても、自分が自分をいたわること。
それが、他者評価ではなく“自己信頼”を育てる第一歩です。


Step4:選ぶ ― “自分のための小さな選択”をする

最後に、「自分を大切にする行動」をひとつだけ選んでみましょう。
大きな決断でなくて構いません。日常の小さな「好き」や「心地よい」を選ぶことで、
“他人軸”から“自分軸”へと少しずつ戻っていきます。

例:
・ランチで「みんなと同じ」ではなく、自分が本当に食べたいものを選ぶ
・休日の予定を無理に埋めず、好きな音楽を聴いて過ごす
・SNSのいいね数よりも、「書きたいから書く」を優先する

HSPのやさしさは、もともと他者を想う力。
そのやさしさを、まず自分自身にも向けてあげてください。
今日の小さな選択が、“生きづらさ”を手放す確かな一歩になります。


HSPだからこそ、“わたし”を優しく育てる

HSPの感性は、社会の中でもっと活かされていいものです。
まずは「他人の評価を軸にする思考」から、「わたしを大切にする行動」へと、少しずつシフトしていきましょう。

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